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独和辞典と和独辞典

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独和辞典 (一般サイズ)
 携帯用の小型辞典が便利なのは確かだが、やはり一般サイズの辞書が手元にあると大きな安心感が得られるかもしれない。そこでここでオススメの辞典を紹介しようと思ったのだが…、実は困ったことに今までに使った独和辞典の中ではボクが勧めたいと思える辞書がない。これは忌々しきことなのだが、逆に言うとボクがイイ辞書を知らないだけなのかもしれない。そこで一般サイズの独和辞典に関しては…、

「オススメ・独和辞典」の情報求む!

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和独辞典 (一般サイズ)
実は思った以上に多くの和独辞典が刊行されているのだが、満足できるものは?と聞かれると難しい。しかし 「あって損はない!」 という表現でならボクは胸を張って一つの辞書を紹介できる。それが 三修社 現代独和辞典だ。恐るべきことに日本の国語辞典ほど多くの表現が載っているので、日本語で考えた文章をそのままドイツ語に訳そうとする場合に強い味方となる。日本語をドイツ語に訳そうとしてこの辞書を開いて、該当する単語が見つからなかった経験がほとんどないと言っていい。それほどまでに特殊な日本語表現まで網羅しているのだ。

 10種類の和独辞典を開いても見つからない表現が、この辞書には当たり前に収録されている。だから言いたいことをうまく伝えられない、適当な語に置き換えて話すことのできない初歩のドイツ語学習者にこそ、特にオススメの一冊である。

 しかしこの辞書にも短所はある。困ったことに、表現がとにかく古いのだ。もちろん今現在も書店で買うことのできる辞書であって、収録されているドイツ語表現もちゃんとドイツ人に理解可能なものだ。しかし表現によってはドイツ人が顔をしかめてしまうほどに古い。だからこの辞書のみを頼りに文章を作ると、現代の美しい文章にならない可能性がある。そういう理由で酷評する専門家もいるようだが、「困ったときの神頼み」 的な存在としては非常に価値が高いと言えるだろう。

 著者のロベルト・シンチンゲル氏が世を去ってからほとんど改訂されていない。それこそが表現の古さに直結する問題なのだが、最新版を発行しようという話し合いが全くないわけではないらしい。かなり以前から改訂構想があることをボクも聞いている。しかし今のところ最新情報は飛びこんでこないし、何しろ辞書の改訂なんて作業開始から数年はかかる代物だ。仮に今から改訂が始まったとしても、最新版の発行はまだ10年近く先のことになるのではないかという気がする。実に惜しいことだ。もし独和辞典選びにいま悩んでいるなら、この辞書は加える価値のある選択肢だと思う。ちなみに普及タイプと総革製の2種類がある。


2005.07.03 kon.T


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