kon.T の 「こっそり日記」
(5)不正乗車の「赤と黒」 (4)鼻血の文化 (3)「ラブホテル」ってドイツ語で言える? (2)DB値上げ (1)「こっそり日記」はじめます
不正乗車の「赤と黒」2005-12-14 (Wed)
 不正乗客のことをドイツ語では「黒 (Schwarz)」と「運転手・乗客 (Farhrer)」を意味する言葉の複合語、Schwarzfahrer という言葉で表現する。インターネット上に見られる不正アクセス者を、中国語で「黒客」と表現するのによく似ている。
 どの記事だったか忘れたが、すでに何ヵ所かに書いたと思う。ボクはドイツでも日本でも頻繁に警官の職務質問を受け、税関ではボクだけが全ての荷物をチェックされ、電車やバスでコントロール(乗車券チェック)に会う頻度が極めて高い。何故だかは分からない。ボクはドイツでは不正乗車をしない。というより、こんな状況だからこそ、まずそんな行為はできないのだ。
 ところで市内交通機関の、つまり Strssenbahn(以下、STR)やS・Uバーン、バスの車中に貼ってある不正乗車への警告文を、あなたは読んだことがあるだろうか。紙ではなくシール式になっていて、大抵は車内の上部、窓の上あたりに貼り付けられている。ボクの知る限りドイツには12種類あって、これは地域毎に分かれている。
 当初ボクは交通機関の地方連合が個別に作っているものだと思っていたが、どうやら違うらしい。ちなみに地元で見かけるものには「Rote Karte fuer Schwarzfahrer (不正乗客にレッドカード)」とあり、巨大な「40」数字が罰則金として表示されている。
 バス、STR、Uの中だけでなく、Sの中でも同じシールを見かけ、また他の地域では別の表示を見かけるという事は、交通機関連合体毎に種類が違うと考えてまず間違いない。たとえば先ほどの「レッドカード」ではなく、地域によっては 「Schwarze Karte fuer Schwarzfahrer (不正乗客にブラックカード)」というのもある。
 言ってる事は分かるのだが、この色の違いは始めて見ると結構笑える。というのもシールのサイズはもちろん、注意書きの部分を比較すると、細かな表現まで全く同じなのだ。つまり同じ会社が製造しているのか、あるいはどちらかが他のを真似して作られたことになる。
 例えばこのレッドとブラックに関して考えてみよう。もともと2種類あって、どちらも平等に使われているのであれば、これはあくまで「表現のバラエティ」と考えることができるだろう。しかし地域毎に完全に分かれるということは、それぞれの地方連合が明らかに1種類しか保有していないことを意味する。
 このシールの製造所が同一の場合、購入した連合体はどういう意図でシールの内容を選んだのだろう。もしこのシールが各連合体内で独自に作られたものだとしたら、どちらがどちらを真似したんだろう。いや、そもそも、どうして色を変える必要があったのだろうか。
 地元と違うシールを貼ることによって、より旅行者に印象付けるためだろうか? いやちがう。それなら全く異なるデザインだって可能なはずだ。地域毎に特色を出すため? いやそれも違うだろう。地方交通機関は性格上あくまで近隣の人のための事業体なのだから、他地域との違いを打ち出す、いわゆる「差別化」の必要性はない。
 いったどんな意図で決定されたのかと、ボクの頭を悩ませる「赤」と「黒」。そもそもこれは、どんな人に印象付けるために色を変えて作られたのだろうか…。こんな違いをじっくり見るヤツもいないだろうから、変えたって意味ないじゃないか!? …と、そうボクは思っていた。
 その答えらしきものに、ボクは今日ようやく気付いた。まず「どんなヤツがこの違いに気付くのか?」、そして「どんなヤツに印象付けたいのか?」。どんなヤツ…。どんなヤツ…。ボクは気付いた。そう、その答えの一端が、いま日記を書いているということに。


蛇足1:
 乗車料金は街ごとに全く違う。なのに不正乗車発覚時の罰金は、全都市共通40ユーロ。なんでだろぉ~、なんでだろぉ~♪
蛇足2:
 赤と黒を同じ地域で見る可能性はないが、他の種類は混在する場合がある。しかしここにまた面白い現象があって、「40 Euro ist gross Geld」 の貼ってある地域に、「40 Euro ist nicht klein Geld 」は存在しない。世の中は疑問だらけ。

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鼻血の文化2005-12-13 (Di)
 ボクのタンデムパートナー、Jens とはもう2年以上、いやそろそろ3年の付き合いになる。彼は日本のアニメとサムライが大好き。そんな彼がボクに質問した。
 「日本のマンガやアニメで分からないことがある。どうしてマンガの主人公は鼻血を出すんだ?」。一瞬何のことだか分からなかったが、それは女の子のセクシーな姿を見たときの主人公の反応、あれに関する質問だった。
 ウブな男の子が女性の下着姿を見て鼻血を出す。ボクら日本人にとってそれは当たり前の表現だ。それのどこが疑問なのか分からないボクに、彼は異様なものでも見るような顔つきで言った。「コン、キミはまさか女の子の下着を見て鼻血を流すのか??」。
 そう聞かれてはっとした。ボクはそんなシーンで鼻血を出したことがあったろうか。いやそんなことはない(反語)。言われるまで気付かなかったが、それは日本のアニメやマンガ独特の表現らしい。
 いったいいつから始まったんだろう。そういやマンガなどでそういう表現を初めて見たとき、ボクらは奇異に思わなかったのだろうか…。よく分からない。しかし、間違いなくこれだけは言えるだろう。最初に鼻血の表現をした作家、「その独創力は凄まじい!!」。
 そういやかつて中国人の友人・媛媛も言っいてた。「正に "タラッ"って感じよねっ!」。どういう意味か聞くと、「ほら、日本のマンガって スグ顔に冷や汗が出るでしょ」。理解はできるものの「おかしな表現だよね」と彼女は笑っていた。確かにボクらは、そう簡単に冷や汗など流したりしない。もちろん我々には理解できる。しかしそれを異文化の人が見たときどう感じるか、それは未知数で興味深い。
 外人に言われて初めて気付く日本の不思議。今日もまた一つ疑問が増えてしまった。

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「ラブホテル」ってドイツ語で言える?2005-12-12 (Mon)
 宿泊施設として考えれば、日本のユースホステルはそれほど安くない。それは海外のユースに比べれば圧倒的に高いということだけでなく、同じ土俵の日本国内ホテルと比較してみてもそれほど安くはない気がする。とは言いながらボクはユースが好きで、ヨーロッパのみならず日本でも使うことが多のだが・・・。
 しかしそれも「用途に合致すれば」の話。場合によっては一部屋に複数の人とベッドを並べるのが嫌な場合もある。例えば試験前日の宿ももちろんそうだ。だから日本では受験シーズンになると、大学近隣のホテルの宿泊費が軒並み値上がりする。金など持っていない生徒や学生にとって、それはお財布にやさしくない環境にちがいない。
 実は受験生にとって・・・、というか特に男子受験生に限ったことではあるが、日本では "ラブホテル" も受験前日の宿として機能している。ラブホテル側も受験にまつわる状況をよく知っているようで、受験の季節になると高校生らの目に付くところに格安の部屋を提供するコマーシャルを打ち出しているからだ。
 初めてドイツで安宿を探そうとした2001年、そんな状況を知っているボクはインターネットでまずラブホテルを探そうとした。しかしそのとき困ったのはもちろん、「ラブホテルってドイツ語でなて言うの?」ってことだ。
 もちろん Love Hotel ではない。仕方なく考えて Liebehotel かとも思ったが、そんなものは見つからなかった。もっとも、日本のラブホテルを紹介する今にちのドイツ語のサイトが Liebehotel という言葉で説明しているのは実に興味深いことだ。
 さて、ドイツ語でラブホテルは Stundenhotel というらしいのだが、2001年に検索したときにはほとんど存在しなかった。ところがだ、2005年の年末である今日調べてみると・・・、Stundenhotel は検索に結構引っかかるようになっているじゃないか。
 それはもちろん、以前はコマーシャルに力を入れていなかったのが、ここにきてホームページを持つようになった、という変化とも考えられる。しかしよくよく調べてみると、どうやら最近になって営業をはじめた Stundenhotel も増えているようで、これは面白い変化だ。
 しかしこれについては暇な時にもう少し考えてみようと思う。今現在の疑問としては次のことが挙げられる。まず「どんなきっかけで増えるようなったのか」。仮説として、日本のアニメや漫画の普及にも関係があるのではないかという気がしている。
 それになにより「かつてのドイツではラブホテルが必要なかったのか否か」、というのが最大の疑問。同時になぜ日本ではラブホテルがあんなに流行ったのか?なぜ必要だったのか。そしてドイツと日本のその差は何か。
 考えれば尽きることのない疑問。真相やいかに・・・。

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DB値上げ2005-12-11 (Sun)
 DBがまた値上げするらしい。まったく…、はっきり言って「異常」だ。毎年毎年システムを変更し、利用者にとっては複雑怪奇。値上げしてもサービスの質が際立って向上しないどころか、むしろ悪化している部分が目立ち、料金はここ5年間上がりっぱなし。かつての Schönes Wochenende チケットが週末の2日間使えたことなど、今から思えば夢のようだ。
 駅には乗車券の赤い自販機が登場したが、これとて窓口業務を減らすためのものでしかない。逆に窓口を使えば自販機で購入するより高くなるし、窓口職員の減員して経費節減を謳っても、結局乗車運賃は値下げどころか恒常的に値上げが続いている。日本ならそんな値上げ、国土交通省が許さないだろう。
 Bahn Card 50 が廃止されたのはいつのことだっけか? 国民からの非難が高まって1年後には 25% と 50% の並存となったものの、Bahn Card もこの度値上げ。まったく、お役所仕事はどこの国も同じか…。

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「こっそり日記」はじめます2005-12-10
 はっきり言ってどうでもいいことですが、ボクの日記、掲載開始します。日記というか週記というか、それほどマメに書く気はないんですが、このコーナーをはじめるにあたり、その理由だけ明らかにしておきましょう。
 街で見聞きした話題や、あるいは本や雑誌・インターネットサイトでし入れた情報などのうち、留学生にとって重要だと思えるものがあれば少しでも書きたいと思ったのが第一の理由。実は最初、そういう目的には「コラム・エッセイ」コーナーで紹介しようと思っていたのですが、わざわざその度に仰々しく「エッセイ」とか書いていたらいくら時間があっても足りない。それで、いつでも軽ぅ~く書けるコーナーを設けたいと以前から思っていたため。
 第2に理由。ボクは所用で他都市に出かける事が多いのですが、そんなときにホテルやユースホステル、友人宅からでも気軽に追記できたらいいなぁという思いが以前からあったため。そしてなにより急な用事で出かけることによって、しばらく掲示板の対応ができないときなどに、対応ができない理由を簡潔に書けるようにするため。これまで煩わされていた「専用のページを作ってリンク張って…」、などとという作業を緩和したかったのも大きな理由。
 第3に、時間がなくてあまり進んでいないサイト制作。せっかく起こしいただいても何も変わっていないのでは申し訳ないので、日記くらいあってもイイかなぁ、と思い始めたため。つまらない個人的な内容も含まれることになると思いますが、ま、なにも変わってないよりはマシかな?
 第4に、更新履歴を2日前に「更新履歴」のコーナーを追加し、このシステムがやたら便利そうに見えたため、「流用しちゃおう」という気になったから。
 ってなわけで日記を付けることになりました。今後ともヨロシク。
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