宿泊施設として考えれば、日本のユースホステルはそれほど安くない。それは海外のユースに比べれば圧倒的に高いということだけでなく、同じ土俵の日本国内ホテルと比較してみてもそれほど安くはない気がする。とは言いながらボクはユースが好きで、ヨーロッパのみならず日本でも使うことが多のだが・・・。
しかしそれも 「用途に合致すれば」 の話。場合によっては一部屋に複数の人とベッドを並べるのが嫌な場合もある。例えば試験前日の宿ももちろんそうだ。だから日本では受験シーズンになると、大学近隣のホテルの宿泊費が軒並み値上がりする。金など持っていない生徒や学生にとって、それはお財布にやさしくない環境にちがいない。
実は受験生にとって・・・、というか特に男子受験生に限ったことではあるが、日本では "ラブホテル"
も受験前日の宿として機能している。ラブホテル側も受験にまつわる状況をよく知っているようで、受験の季節になると高校生らの目に付くところに格安の部屋を提供するコマーシャルを打ち出しているからだ。
初めてドイツで安宿を探そうとした2001年、そんな状況を知っているボクはインターネットでまずラブホテルを探そうとした。しかしそのとき困ったのはもちろん、「ラブホテルってドイツ語てなんて言うの?」 ってことだ。
もちろん Love Hotel ではない。仕方なく考えて Liebehotel
かとも思ったが、そんなものは見つからなかった。もっとも、日本のラブホテルを紹介する今にちのドイツ語のサイトが Liebehotel
という言葉で説明しているのは実に興味深いことだ。
さて、ドイツ語でラブホテルは Stundenhotel
というらしいのだが、2001年に検索したときにはほとんど存在しなかった。ところがだ、2005年の年末である今日調べてみると・・・、Stundenhotel
は検索に結構引っかかるようになっているじゃないか。
それはもちろん、以前はコマーシャルに力を入れていなかったのが、ここにきてホームページを持つようになった、という変化とも考えられる。しかしよくよく調べてみると、どうやら最近になって営業をはじめた
Stundenhotel も増えているようで、これは面白い変化だ。
しかしこれについては暇な時にもう少し考えてみようと思う。今現在の疑問としては次のことが挙げられる。まず「どんなきっかけで増えるようなったのか」。仮説として、日本のアニメや漫画の普及にも関係があるのではないかという気がしている。
それになにより 「かつてのドイツではラブホテルが必要なかったのか否か」、というのが最大の疑問。同時になぜ日本ではラブホテルがあんなに流行ったのか?なぜ必要だったのか。そしてドイツと日本のその差は何か。
考えれば尽きることのない疑問。真相やいかに・・・。