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ドイツ生活・留学関連コラム


「 こっそり日記 」 選集
 不定期に書いている「kon.T のこっそり日記 」。ここではこれまでの日記の中から、特に面白そうなもののみ抜粋して掲載する。なお文章はあくまで日記としていい加減に書かれたものであり、内容や表現には多くの問題が含まれることをお許し願う。


日記の日付
タイトル
2006-06-07 (Wed) 男と女(1)


 日本での日常生活の中で欲しいものと、ドイツ生活中に欲しくなるものはやっぱり違う。それは特に食べ物に言えることだが、ボクなんかはやっぱり寿司とかうどんとか中華料理、おでんなんかの食材が欲しくなったりする。

 日本に帰るたびに海苔とかうどんスープの素なんかを仕入れてくるのだけど、そういうときには当然友人らからも依頼を受ける。依頼と言っても結局は金なんぞ取りゃしないんだから、結局は「私にプレゼントしなさいよ」ってことになってしまう。そんななか、結構な頻度で頼まれる意外な商品がある。

 全国チェーンの100円ショップ「ダイソー」は、ボクら貧乏留学生の味方だ。100円のくせに商品自体も悪くないし使い勝手がいいのだが、さすがに化粧品部門になると少し不安に感じてしまう。特にボクのような男が使うものではないから、その安全性は自分の肌を持って確かめることもできない。本当に大丈夫なのだろうか。

 しかしあるとき「2ちゃんねる」の書き込みが話題になった。ダイソーで販売されているあるクリームの効果が、日本で密かに注目を集めているというのだ。これが留学生の目にもとまったものの、日本にいないから買うことができない。人間、買えないと思うと余計に欲しくなってしまうものだ。しかも「密かに注目」というのがクセ者で、買おうと思っても、なかなか女性には買いにくいものらしい。そして留学生なんてそのほとんどが女性とくれば、自ずとボクのところに注文が集まる。

 その商品というのが「ちくびクリーム」。商品パッケージの裏面説明によると、「黒くなった乳首がピンク色に!」なるらしい(笑) ボクはいったいこれまでに何十本買っただろうか。ボクが一時帰国すると、地元のダイソーの乳首クリームが一時的に品薄になってしまうほどだ。

 幸いにもダイソーにはパートやアルバイトが多いらしく、いつも違う店員なのがありがたいものの、買い物カゴに大量の乳首クリームが入っているのを見られると「ボクの彼女は真っ黒だ」といっているような気がして実につらい (ちなみに彼女に買ってきたことはない)。

 しかしこのクリーム、本当に効果があるのだろうか? もちろん買ってきてあげた友人達に聞いても答えるはずはない。そもそもボクに注文するときは、大抵みんな「私の友達が買ってきて欲しいんだって」というので、いったい誰が使っているのかもさっぱり不明。

 ただ…、ドコから聞きつけるのか、ボクが一時帰国するという情報が流れるや否や必ずといっていいほど何本か頼まれるので、恐らくは効果があって…、女の子たちの間で話題になっているんだろうなぁ…、と想像してみる以外にない。

 そして何より考えさせられるのは、「なぜみんな、他の男には頼まないんだろう…」ということだ。いいよ…、分かってるってば…、だれもボクのことを男だと思ってないんでしょ…。ボクの前で、みんな平気でいろんなことを話しちゃうんだもん。

 だから最初は「なぜボクに聞く?!」って感じだった質問にも最近では普通に、「あぁ、日本製と同じクオリティのナプキンなら always を買えばいいよ。日本で売ってるウィスパーと同じ製品だから。ただ日本では15種類あるはずだけど、ドイツの店では大抵9種類くらいしか置いてないから注意してね。だって日本では5種類ある羽無しが2種類しかないし…」 などと答えてしまっている自分が嫌になる。

 最近よく言われる。「ホントに考え方が女っぽいよねー」。大いなる屈辱だ…。中学時代は剣道にいそしみ、高校時代は山男として山に篭り、大学ではビリヤード部、社会ではジャーナリストとして駆け回ったボクが、女の子に囲まれ続けたことで今や「思考が女っぽい」らしい。いったいどうしたものか。

 昨日、街中でハローキティーを見かけた。ボクの小さい頃からなぜかこのキャラクターは女の子に人気だ。たしか初恋の女の子もいっぱい持ってたよな…、などと思いながら手にとってみた。店員が言った。「最近は男性にも人気があるんですよねー。"え?この人が?" って感じのオジさんも買って行かれるんですよ」。

 店員に声をかけられ一瞬 「まずい、また女っぽいと思われてしまう!」と焦った。しかし 「男性に人気」 と聞いたことで 「あ、ボクって男らしいってことか」 と思い直し、少しだけ気分が晴れた。男っぽく見られるって素敵♪




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