DSH について

02、DSHの時期 メニュー

重要
2004年6月に改訂された新しいDSH実施基準による試験が各地で始まったため、この項目は近く書き直されます。なお、以下は2000年にまとめられた Rahmenordnung を元に記述されています。記事訂正は2005年12月より順次行う予定です。あしからずご了承下さい。詳細は 近況情報 を参照

 入学許可書をもらいDSHに受かれば、晴れて学籍登録 die Immatrikulation が可能だ。これによってようやく正規の学生となる事ができる。しかしやはり問題は DSH。そもそもこの試験はいつ行われるのだろうか。

 先述の通り、DSHは各大学毎に実施される。よってその内容・形式には多少・・・、いや実際には 「大きな」 差があるのだ。外国人大学入学希望者にとっての出願締切りは年に2回。夏学期 Sommersemester が1月15日、冬学期 Wintersemester は7月15日、同日が休日と重なる場合はその前後だ。当然にもこの締切りの後に入学許可証が届き、そしてその許可証と共に DSH を受ける必要があるか否かの案内が届く。よって試験は7月16日以降なのだが、この実施日にも大きなバラツキがある。

 そもそも各学期の始まりと終わりは全国的に決まっていて、4月1日と10月1日に新学期が始まる。まぁ、実際に講義が始まるのはそれよりもかなり後になるのだけど・・。よって、DSHの結果は、ほとんどの大学で9月30日までに発表される。そして10月中旬までには学籍登録が終わっているのが普通だろう。

 しかしだ、これも全てとは限らない。例えばハイデルベルクは毎年 3月28日頃と、9月28日頃に実施され、冬学期の合格発表は10月1日か2日頃。学籍登録は10月半ばまでに済ませることになっている。2003年に実施されたトリーア大学のDSHなどは、発表はおろか試験自体が10月末だった。これは例外的に遅い例だがもちろん早い例もあって、冬学期のDSHが何と7月後半という大学もある。この差は実に3ヵ月。これは学習プランの上でも大きな問題であるだけでなく、仮ビザ申請の際にも重大な問題が生じるので、別稿のビザに関する記事も参照されたい

 そしてDSHの時期で問題となるのは日祝祭日とサマータイム。駅・空港内と街なかの飲食店を除けば、ドイツの商店は基本的に日・祝日曜日は休みだ。DSH試験が月曜日、あるいは祝日の翌日にある場合は、曜日に関しても考慮すべきだろう。例えば、日曜日に消しゴムやインクがない事に気付いてももう遅い。また、試験会場に脳カンフル剤としてチョコレートを、あるいは弁当を作って試験に出かけようと思っても、前日が休みだと用意できない場合がある。日曜日が休みというのは、ご存知のように例の7日目に休みをとるという旧約聖書の記述に従っていて、ドイツの商店の営業時間は宗教上、また労働基準の観点から 「Ladenschlußgesetz 閉店法」 が明確に定めている。

 閉店法は廃止の方向に向かっているようではあるが、現状ではいまだ健在だ。土曜日の営業に関しては、どうやら週によって考え方が違うらしい。バイエルン州のアウグスブルク、ザクセン州ライプツィヒ、ラインランド・プファルツ州トリーアに住んでいた頃は、確かどの店も土曜日には午後2時か、あるいは4時には閉店していたように思う。しかしバーデン・ヴルテンベルク州のハイデルベルクでは午後6時ごろまで。また夏季には多くの店が8時頃まで開いている(2003年6月7日からの改正で、土曜日は夏季、午後8時まで営業できるようになった。しかし街によって受け入れ方はさまざま)。試験前後には、街の活動時間も十分に把握しておこう。

 また、各都市の祭りや見本市も要注意。例えば有名なミュンヘンのビール祭り 「オクトーバー・フェスト」 には世界中から観光客が訪れる。ホテルには1年前から予約されている部屋だって多数ある。オクトーバーと言っても祭り自体は9月から始まっており、不幸にも冬学期を前にした DSH の時期と重なってしまう。当然にも遠方から受験しに行く場合はホテルを予約しなければならなが、この時期のホテル相場は普段の2倍から3倍を覚悟した方がよい。いやそれ以前に、何倍払おうともそもそも何処のホテルにも部屋自体がない。ほとんどすべて予約済みなのだ。そしてこの部屋不足はミュンヘン周辺 100km の都市にも影響を与える。したがってバイエルンの地方の冬学期の DSH を受験する場合は早急に宿を確保しなければならない。

 ミュンヘンに限らず見本市の都市、フランクフルトやライプツィヒやハノーファーや…、とたくさんあるが、これらの都市でも注意が必要だ。実際に見本市の時期でなくても街には見本市会場としてのスペースがあるので、時期はずれに民間企業がここを借り切って何かの催しをするかもしれない。試験時の宿対策はこれらの事情も十分に加味して考えねばならないだろう。

 そして究極の落とし穴は、なんと言っても 「サマータイム」 。冬学期のDSH、つまり7月から10月に受けるDSHの場合は問題ないのだが、2月から3月にかけての夏学期のDSHに臨む人は十分気をつけよう。例えば2004年の移行日は3月28日(日曜深夜)。そしてハイデルベルク大学DSHは3月29日(月曜)。ボクは試験当日の朝、部屋を出るまでこの移行に気付かなかった。サマータイムへの移行はいつも土曜日から日曜日にかけての夜中に行われるのだが、テレビにもラジオにも接していないと、月曜日になるまで気付かない、なんて事はよくある。こういう話は実は外人ばかりでなく、ドイツ人でもありがあちだ。特に試験直前の受験生は、ラジオよりむしろ復習に追われている事が多いだろう。案の定、試験当日に遅刻してくる受験生は結構多かったようだ。

 ちなみにボクの場合、毎日の生活は大抵マクドナルド (以下、マックと呼ぶ) から始まる。これについては別稿に何十箇所も書いた。試験当日もいつものようにマックに向かったが、その日はなぜかドアに下手な字で書かれた貼り紙があって 「今日は8時から営業します」 とあった。ボクはその時「アルバイト店員が遅刻しやがったな!!!」 と憤慨したのだが、仕方なく大学方面に歩いてみたら、普段は既に開店しているはずのパン屋も閉まっていた。何事かと考えながら大学の前にさしかかると、既に多くの受験生がたむろしていた。「受験開始時間より1時間半も前じゃないか?!」。気の早いことだと通りすぎようと思った時、ボクはようやく 「まさか!」 と気が付いた。

 情報収集を怠ったと嘆くべきか、普段から早朝にマックへ行く癖が功を奏したと喜ぶべきかはさておき、この時のボクの動揺は極めて大きかった。3月後半にテストを控えている人は、サマータイムに関する知識を持っておいて損はない。サマータイムが一体どのように施行されているか、ここで紹介しておこう。ただし・・・、まぁ、これはお約束だが、ここに書いたことは現状のボクが持っている知識であって、当然間違いもあるはずだ。よって参考にすべき情報ではあろうが、鵜呑みにして欲しくはない。必ず各自が独自に調べて理解する事を求む。



 そもそもサマータイムとはなんだろうか。『朝日現代用語 知恵蔵 1996』 には以下のように書かれている。
 日の出が早くなる夏の間だけ、時計の針を一時間進めること。日照時間に合わせて涼しい早朝から仕事を始め、明るいうちに終われば、冷房や照明のエネルギーが節約されるものと期待される。日本で実施すれば、半年間で石油換算五五万キロリットル(年間エネルギー消費の〇・一五%)の省エネ効果があると試算されている。

 また余暇時間の増加により、行楽、スポーツ、買い物時間が増え、半年間で一兆二三〇〇億円の内需拡大が見込まれるという。日本では一九四八年に導入されたが、四年間で廃止した例がある。九三年現在、主要国では五二カ国がサマータイムを採用している。
『朝日現代用語 知恵蔵 1996』 より抜粋
 また 「サマータイム」 という呼称はイギリス式で、アメリカ式では 「daylight - saving time デイライト・セービング・タイム」 と呼ぶらしい。アメリカ、カナダ、メキシコなどで生活経験のある人は混同しやすいのだが、サマータイムは大別してヨーロッパ型と北米型の2種類がある。我々が問題にするヨーロッパ型の場合、サマータイムは3月最終日曜日から10月最終日曜日までだ。

 10月最終日曜日はDSHには直接影響を及ぼさないが、3月の最終日曜日には大きな問題が生じる。なぜならDSHは3月後半にも多いからだ。例えば2007年のサマータイム移行日など、3月25日と早い。2016年までのスケジュールを一覧表にしておく 
サマータイム移行日
2005 3/27
2006 3/26
2007 3/25
2008 3/30
2009 3/29
2010 3/28
2011 3/27
2012 3/25
2013 3/31
2014 3/30
2015 3/29
2016 3/27

 また日祝祭日については州によって、街によって、また年によっても違う。祝祭日の決定方法は恐らく明確にあるはずだ。例えばミュンヘン地区の Ostern 復活祭は、春分の日である3月21の、すぐ後にくる最初の満月から数えて第1日曜日。祝日はこの日曜日と、その前々日の金曜日「受難の金曜日」、そして日曜日の翌日の月曜日 「復活祭の月曜日」 となっている。しかし残念ながら今現在はボクの手元に情報が不足しているため、全州の情報を書き出すことができない。

 そこでお勧めするのが、カレンダーの購入だ。当たり前のことだが、テストを控えている人にとってこれは必須。ただカレンダーでも、州限定で売られているものではなく、全国販売されているものがよい。お勧めは Kaufhof などで手に入るカード型カレンダー。情報は両面にビッシリ書かれており、全州の祝祭日はもちろん、都市毎の例外的な祝日も網羅されている。サイズは日本の文庫本を見開いたのと同じくらいのサイズ (1ユーロくらい) からあり、大判まで4種類くらいあったろうか? またシール式のものもあり、ボクは辞書などに貼り付けている。

2004.05.27 kon.T
2004.06.14 更新
2005.10.05 修正・追加 in Heidelberg, HRZ
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