大抵の学校は週20時間を基準にプランを組んでいる。これは語学生としてのビザが、週20時間以上語学学校で授業を受けている生徒を対象に支給されるからだ(Volkshochschule の語学コースも、週20時間以上なら語学学校として認められる)。3ヵ月以内の短期留学ならば語学ビザを気にする必要はないが、それ以上の滞在を希望するならば、この時間数を下回ることはできない。写真はビザ取得のため学校が外人局宛に作成してくれた在校証明書。下の拡大写真を見てもらえれば分かるように、「1週間に20時間の授業を受けている」ということが明記されている。これがビザ取得のための最低条件だ。
週20時間コースの場合、一般的な学校では午前9時頃から午後12時過ぎ、あるいは1時ごろまで授業があり、午後はほぼフリーといっていいだろう。日本人にとってこれは遊び時間が長いように思いがちだが、実際にはこれがベストな時間配分だと思う。語学学習中は、復習が欠かせないからだ。ボクは最初、1日2時間の追加クラスを申し込んでいたが、これは非常に疲れた。海外に渡ると時差の問題だけでなく、どうしても身体的・精神的な疲労が嵩む。このような状況で最初から追加授業を申し込むと、パニックを引き起こしてしまうだろう。結局ボクはこの申し込みを2週間で撤回して、午後12時過ぎまでの授業にのみ出ることとなった。実際のところ、渡欧後すぐは復習さえ午後にはできないのが当たり前。宿題すら手に余すだろう。追加授業を申し込むなら最低2ヵ月は通常授業を過ごしてからにすべきだ。
次に長すぎる授業に関しての体験談を紹介しよう。ボクにとって地獄のような体験をした
Uni Leipzig interDaF の授業は午前8時から午後1時30分ごろまでの週30時間だった。1日5時間も授業があると、1週間に進む授業速度は尋常でない。病気で2日も休んでしまえば大変なことになってしまう。一度取り残されたら、もう這い上がることはほとんど不可能に近いだろう。学校で覚えたことが多いということは、必然的に宿題の量も多くなる。1日分の復習量が多いため前日の分までは手が回らない。
ライプツィヒでのボクは丸一日中ドイツ語の勉強をしていたような気がする。もちろんそれは物事を習得する上で重要なことだが、ストレスを発散することもろくにできないというのはやはり問題だ。ボクはこの学校を出た後5ヵ月間日本に戻らなくてはならなかったが、この間にドイツ語を綺麗さっぱり忘れてしまった。短期間で一気に覚えたものは、短期間で消失しやすいということなのかもしれない。かなり上級レベルに達しているドイツ語学習者ならともかく、初級・中級レベルの学習者にとって、長時間授業は不適切であるように思われる。
2003.10.21
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